海外から日本へ送金する方法|受け取り手数料・必要な情報・税金と100万円の報告

海外から日本へ送金する方法

海外から日本へ送金するときの手数料は、送金側・中継銀行・受取側の3か所でかかります。受取側は銀行と通貨で差が大きく、三菱UFJ銀行では外貨を外貨口座で受ければ無料、円建てで送られた100万円は4,000円です。100万円を超える受け取りは、金融機関から税務署へ調書が出ます。

この記事でわかること

  • 海外から日本へ送金する3つの方法と、目的別の選び方
  • 手数料がかかる3か所と、受取側の銀行ごとの条件
  • 円建てで送ると受取側が高くなる仕組み(リフティングチャージ)
  • 受け取りに必要な情報と、記入ミスで戻されやすい項目
  • 100万円超の国外送金等調書と、仕送りにかかる贈与税の線

公的情報源: 国税庁(国税庁レポート2023)/財務省(海外との送金の手続)

移住先の口座にたまったお金を日本へ戻したい。日本の家族へ毎月の仕送りをしたい。帰国に合わせて、まとまった額を一度に動かしたい人もいるはずです。

同じ「海外から日本へ」でも、目的によって向く方法と気をつける点が変わります。この記事では、手数料・受け取りの手続き・税金の3つを、受け取る日本側の目線で整理しました。

この記事の要点

  • 方法は銀行のSWIFT送金・送金サービス・外貨のまま受け取るの3通り
  • 手数料は送金側・中継銀行・受取側の3か所でかかる
  • 円建てで送ると、受取側でリフティングチャージが加わることがある
  • 100万円を超える受け取りは国外送金等調書で税務署へ報告される
  • 仕送りは生活費に都度使う分は非課税、預金に回すと贈与税の対象

目次

海外から日本へ送金する方法は3通り

海外から日本へ送金する方法は、銀行のSWIFT送金・送金サービス・外貨のまま受け取るの3通りです。金額と急ぎ具合で向き不向きが分かれます。

海外から日本へ送金する3つの方法(2026年9月時点)

方法向く場面手数料の出方注意点
銀行のSWIFT送金大きな金額・送金元が銀行口座に限られる送金側+中継銀行+受取側総額が読みにくい
送金サービス毎月の仕送り・数十万円まで送金時に総額が表示される1回や年間の上限がある
外貨のまま受け取る円に換える時期を選びたい受取側が無料の銀行もある外貨口座が必要

銀行のSWIFT送金

現地の銀行から、日本の銀行口座へ直接送る方法です。金額の上限が比較的大きく、帰国時の資金移動や不動産の売却代金などに使われます。

弱点は、途中の中継銀行で手数料が引かれ、届く金額が送金時点で確定しにくいことです。

送金サービス

Wiseなどの送金サービスは、送金前の画面で手数料と受取額が表示されます。毎月の仕送りのように、同じ額を繰り返し送る場面で使いやすい方法です。

仕組みと使い方はWise(ワイズ)海外送金の使い方で、各サービスの比べ方は海外送金の比較(Wise・Revolut・銀行送金の使い分け)で扱っています。

外貨のまま受け取る

日本の銀行に外貨預金口座があれば、ドルやユーロのまま受け取れます。円に換えるタイミングを後から選べるのが利点です。

受取手数料が無料になる銀行もあるため、急いで円が必要でなければ有力な選択肢になります。

手数料は送金側・中継銀行・受取側の3か所でかかる

手数料は送金側・中継銀行・受取側の3か所でかかります。送る人が払う分だけを見て比べると、届いた金額が思ったより少なくなりがちです。

海外から日本へ送るときに手数料がかかる3か所

  • 送った額と届いた額の差は、どこで生まれるか
  • 1送金側(現地の銀行)送金手数料と、現地通貨を送金通貨に換えるときの為替の差
  • 2中継銀行銀行間の送金で経由する銀行の手数料。送金額から差し引かれることが多い
  • 3受取側(日本の銀行)被仕向送金手数料と、円建て送金のリフティングチャージ

受取側の手数料は、受け取る銀行と通貨の組み合わせで大きく変わります。

図:手数料は送金側・中継銀行・受取側の3か所でかかる

受取側の手数料は銀行でこれだけ違う

日本側で受け取るときの手数料は「被仕向送金手数料」と呼ばれます。主な銀行の条件を、各行の公式案内で確かめました。

日本の銀行で海外からの送金を受け取る条件(個人・2026年9月29日確認)

銀行受け取れる通貨受取側の手数料
三菱UFJ銀行円・外貨外貨を円口座で1,500円(3,000円以上)/外貨口座なら無料
ゆうちょ銀行米ドル・ユーロのみ仲介銀行手数料が送金額から控除(米ドルは通常10ドル)
ソニー銀行円と外貨の11通貨被仕向け送金手数料0円(中継銀行の手数料は別)

三菱UFJ銀行は2026年3月2日現在の手数料表です。ソニー銀行は、自己資金の移動や生活資金など事業性でない資金に限ると案内しています。

ゆうちょ銀行は円建ての送金を受け取れません。米ドルかユーロで送ってもらい、入金日のレートで円に換算される仕組みです。

円建てで送ると受取側が高くなる

同じ100万円相当でも、外貨で送るか円で送るかで受取側の手数料が変わります。円建ての送金には「円為替取扱手数料(リフティングチャージ)」が加わるためです。

100万円相当を三菱UFJ銀行で受け取るときの手数料

外貨で送ってもらう
円口座で受取
1,500円(被仕向送金取扱手数料)
外貨口座で受取
無料
円への換算
銀行の為替レートで換算される
円で送ってもらう
被仕向送金取扱手数料
1,500円
円為替取扱手数料
送金額の0.05%・最低2,500円
合計
4,000円

図:円建てで送ると、受取側にリフティングチャージが加わる(三菱UFJ銀行・個人・2026年3月2日現在)

100万円なら0.05%は500円なので、最低額の2,500円が適用されます。受取側の手数料だけで見ると、外貨口座で受ける形が最も安く済みます。

ただし、円建てで送ると送金側の為替を現地で確定できるという面もあります。どちらが得かは、送金側の為替レートと合わせて見てください。

手数料の負担者を決める3つの指定

銀行送金では、手数料を誰が負担するかを送金時に選びます。受け取る側が「思ったより少ない」と感じる原因の多くがここにあります。

  • OUR:送金人がすべて負担。受取額は減りにくいが、送金側の費用は高め
  • SHA:送金側の手数料は送金人、中継・受取側は受取人が負担
  • BEN:すべて受取人が負担。送金額から差し引かれる

仕送りのように「この金額を届けたい」ときは、送る人と指定を先にすり合わせておくと行き違いが起きません。

受け取りに必要な情報と、戻されやすい記入ミス

受け取りに必要な情報は、SWIFTコード・支店・口座番号・英字の名義・住所の5点です。1つでも食い違うと、送金が戻されたり(組戻し)、着金が大きく遅れたりします。

送金してもらう前に相手へ伝える情報

  1. 受取銀行名(英語表記)とSWIFTコード
  2. 支店名・支店番号(英語表記)
  3. 口座の種類と口座番号
  4. 口座名義の英字表記(銀行に登録した表記と同じもの)
  5. 受取人の住所(英語表記)
  6. 送金目的(生活費・自己資金の移動など)

名義の英字表記は銀行の登録と合わせる

いちばん多い食い違いが、名義のローマ字です。ゆうちょ銀行は、ゆうちょ口座に登録した氏名の英字表記と原則一致させるよう案内しています。

「Taro」と「Tarou」のような綴りの違いでも照合できないことがあります。通帳やアプリに登録された英字名義をそのまま伝えるのが確実です。

ゆうちょ銀行は口座番号の書き方に注意

ゆうちょ銀行のSWIFTコードは「JPPSJPJ2」です。口座番号は、5桁の「記号」と最大8桁の「番号」を続けて書きます。

「番号」だけでは口座を特定できません。法人名義の口座では受け取れない点にも気をつけてください。

着金までの日数に余裕を持つ

銀行送金は、中継銀行を経由する分だけ日数がかかります。ゆうちょ銀行は、確認に時間がかかり1か月以上かかる場合があると案内しています。

家賃や引き落としの期日に合わせて送るなら、少なくとも1〜2週間の余裕を見ておきたいところです。

送金の目的別に向く方法

向く方法は、自分の資金を戻すのか、家族へ仕送りするのか、大きな額を動かすのかで決まります。

目的別の選び方

目的向く方法先に確認すること
自分の資金を日本の口座へ戻す外貨のまま受け取る/送金サービス受取口座の通貨と、円に換える時期
家族へ毎月の仕送り送金サービス1回・年間の上限、受取人の口座情報
帰国時など大きな額銀行のSWIFT送金資金の出所を示す書類、税務の手当て

自分の資金を戻すなら「受け取る口座」から決める

自分の海外口座から自分の日本口座へ移すだけなら、受取側の手数料と為替の差がコストの大半です。外貨預金口座を用意しておくと、円に換える時期を選べます。

移住中に日本の口座をどう残すかは、海外移住で日本の銀行口座・クレジットカードはどうなるかにまとめています。非居住者になると使えなくなる口座もあるため、受け皿の確認が先です。

仕送りは毎回の総額が見える方法を選ぶ

毎月同じ額を送るなら、1回あたりの差が小さくても年間では積み上がります。送金前に受取額が表示される方法だと、家族に届く金額を毎回そろえやすいのが利点です。

大きな額は「お金の出所」を記録しておく

帰国時の資産移動や不動産の売却代金など、まとまった額を送るときは、そのお金がどこから来たかを示す書類を手元に残します。

売買契約書、給与明細、口座の取引履歴などです。受取銀行から送金の目的を確認されたり、後で税務署から問い合わせを受けたりしたときに、そのまま説明の材料になります。

税金と報告|100万円超・3,000万円超・仕送りの線

送金そのものに税金がかかるわけではありません。ただし、金額に応じた報告の仕組みと、受け取るお金の性質による課税があります。

海外からの受け取りで関わる税金と報告

  • 海外から日本へお金を受け取る
    • 100万円超金融機関が国外送金等調書を税務署へ提出する
    • 3,000万円相当額超外為法にもとづく事後報告が必要になる
    • 家族からの仕送り生活費に都度使う分は非課税。預金に回すと贈与税の対象

図:金額による報告と、お金の性質による課税は別々に考える

100万円を超えると国外送金等調書が出る

国税庁は、国外への送金と国外から受領した送金のうち100万円を超えるものについて、金融機関が調書を税務署に出す仕組みだと説明しています。氏名・住所・取引金額などが記載されます。

受け取る側も対象です。調書は、為替取引を行った日の翌月末までに金融機関が提出します。

調書が出ること自体は、税金がかかることを意味しません。なぜそのお金が動いたのかを説明できる状態にしておくことが、受け取る側の備えです。

3,000万円相当額を超えると事後報告が必要

財務省は、海外の銀行から日本の口座への受け取りも含め、3,000万円相当額を超える場合は事後報告が必要と案内しています。報告書の様式は日本銀行のホームページに掲載されています。

不動産の売却代金など大口の資金を動かすときは、送金の前に受取銀行へ報告の手順を確かめておくと安心です。

家族への仕送りと贈与税

家族への仕送りは、贈与税の扱いに注意が要ります。国税庁のタックスアンサーによると、扶養義務者から生活費や教育費に充てるために受け取る財産で、通常必要と認められるものには贈与税がかかりません。

ただし、生活費や教育費として必要な都度、直接充てるものに限られます。生活費の名目で受け取っても、預金したり株式や不動産の購入に充てたりすると贈与税がかかるとされています。

生活費に当たらない贈与は、1年間の合計が110万円を超えると申告が必要です(暦年課税の基礎控除)。まとめて送る場合は、使い道と金額を事前に家族と話しておくと安心です。

移住中の税金・年金の手続き全体は海外移住の税金・年金・社会保険の手続きにまとめています。

よくある質問

Q1:海外から日本へ送金すると、受け取る側に手数料はかかりますか

かかる場合が多いです。三菱UFJ銀行では、外貨を円口座で受け取ると1,500円(3,000円以上の場合)、外貨口座なら無料です。ソニー銀行は被仕向け送金手数料が0円ですが、中継銀行の手数料は別にかかることがあります。

Q2:ゆうちょ銀行で海外からの送金を受け取れますか

受け取れます。ただし米ドルかユーロ建てに限られ、円建ての送金は受け取れません。仲介銀行手数料が送金額から差し引かれ、法人名義の口座では受け取れない点に注意してください。

Q3:100万円未満に分けて送れば税務署に知られませんか

調書の対象は1回100万円を超える送金ですが、分けて送ること自体に意味はありません。税務署は調書以外の情報も合わせて確認します。お金の出所と目的を説明できる記録を残しておくほうが確実です。

Q4:自分の海外口座から自分の日本口座へ移すと税金はかかりますか

自分のお金を自分の口座へ移すだけなら、移すこと自体に贈与税はかかりません。ただし、そのお金の元になった所得の申告は別の話です。居住者か非居住者かで扱いが変わるため、判定の考え方を先に確認してください。

Q5:海外から日本へ送金すると何日で届きますか

送金サービスは送金前に着金の目安が表示されます。銀行送金は中継銀行を経由する分だけ時間がかかり、ゆうちょ銀行は場合によって1か月以上かかると案内しています。期日のある支払いは余裕を持って送ってください。

Q6:家族への仕送りに贈与税はかかりますか

扶養義務者から生活費や教育費として受け取り、必要な都度使う分には贈与税がかかりません。受け取ったお金を預金や投資に回すと、贈与税の対象になります。

まとめ:受け取る口座と通貨を先に決める

この記事のまとめ

  • 方法は銀行のSWIFT送金・送金サービス・外貨のまま受け取るの3通り
  • 手数料は送金側・中継銀行・受取側の3か所でかかる
  • 三菱UFJ銀行では外貨を外貨口座で受ければ無料、円建て100万円は4,000円
  • 名義の英字表記は銀行の登録と一字一句そろえる
  • 100万円超は国外送金等調書、3,000万円相当額超は事後報告
  • 仕送りは生活費に都度使う分は非課税、預金に回すと贈与税の対象

海外から日本への送金は、送る側の手数料だけを比べても、届く金額は決まりません。受け取る口座の通貨と、手数料の負担者の指定で差が出ます。

送る前に受取銀行の条件を1つずつ確かめておくと、家族に届く金額も、自分の口座に戻る金額も読みやすくなります。

あわせて読みたい

※本記事は各金融機関の公式案内と国税庁・財務省の公開資料をもとに整理したものです(2026年9月29日確認)。手数料・受取条件・税制は変更される場合があり、個別の事情によって取り扱いが異なります。送金の手続きは各金融機関に、課税の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。

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この記事を書いた人

Hiranoです。海外移住とビザ申請をサポートする会社で4年間、タイ・マレーシア・フィリピンへ移る方の手続きを補佐してきました。担当した申請は100件を超えます。

退職後は自分自身もタイに2年住み、バンコクとチェンマイでビザの更新や現地の銀行口座開設、毎月の生活費のやりくりを一通り経験しました。書類を代わりに整える側と、実際に現地で暮らす側。両方を通ると、パンフレットには載らない落とし穴が見えてきます。ビザの条件や税制は短い期間でも変わるので、このサイトの情報を出発点にしつつ、申請前には必ず大使館や入国管理局の最新情報をご確認ください。東南アジア移住の実務を、なるべく具体的にお伝えします。

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