海外キャッシングの手数料とやり方|両替との比較・繰り上げ返済・タイのATM手数料

海外キャッシングの手数料とやり方

海外キャッシングの手数料は、利息・カード会社のATM利用料・現地ATMの手数料の3つです。楽天カードは実質年率18.0%で、タイの銀行ATMでは1回250〜350バーツの現地手数料が別にかかります。現地手数料は1回ごとの定額なので、まとめて引き出して早めに繰り上げ返済するほど安く済みます。

この記事でわかること

  • 海外キャッシングでかかる3つの手数料と計算のしかた
  • 両替・デビットカードと比べたときの向き不向き
  • タイの銀行ATMの現地手数料と、VisaとMastercardの差
  • 海外ATMでの操作手順と、画面で選ぶ項目
  • 繰り上げ返済で利息を減らす方法

出典: 楽天カード「海外キャッシング」/カシコン銀行「Servicing Fees」(2026年9月22日適用)

出国前に海外キャッシングに使えるカードを1枚用意しておきたい方へ。楽天カードは年会費無料で、日本の住所と引落口座があるうちなら通常どおり申し込めます。

現地に着いたら、まず現金が要ります。空港の両替所はレートが気になる。現地の銀行口座はまだない。そんなときの選択肢が、クレジットカードの海外キャッシングです。

ただ、手数料の出どころが3つに分かれているため、合計が見えにくいのが難点です。この記事では、楽天カードとタイの銀行ATMを例に、1回いくらかかるかを数字で出しました。

この記事の要点

  • 手数料は利息・カード会社のATM利用料・現地ATMの手数料の3つ
  • 利息は日割り。繰り上げ返済で日数を縮めるほど減る
  • タイの銀行ATMの現地手数料は1回250〜350バーツの定額
  • 定額の手数料は回数に比例するので、まとめて引き出すほうが安い
  • 長く住むなら、現地口座ができるまでのつなぎとして使う

目次

海外キャッシングの手数料は3つ

海外キャッシングの手数料は、利息・カード会社のATM利用料・現地ATMの手数料の3つです。カード会社の案内に載っているのは前の2つで、3つ目は引き出すATM側で決まります。

海外キャッシングでかかる3つの手数料

  • 海外のATMで現地通貨を引き出す
    • 利息借りた金額に対して日割りでかかる。楽天カードは実質年率18.0%
    • カード会社のATM利用料楽天カードは1万円以下110円・1万円超220円(税込)
    • 現地ATMの手数料ATMを置く銀行が1回ごとに取る。タイの銀行は250〜350バーツ

図:カード会社の案内に載るのは利息とATM利用料。現地ATMの手数料は別にかかる

利息は日割りで計算される

楽天カードの海外キャッシングは、実質年率18.0%です(他の借り入れ残高と合わせて100万円以上になる場合は15.0%)。利息は、利用日の翌日から返済日までの日数で日割り計算されます。

返済は1回払い(元利一括返済)で、利用月の翌月に引き落とされます。何もしなければ、引き落とし日までの日数分の利息がかかる仕組みです。

カード会社のATM利用料

楽天カードは、ATMを使うたびに所定の利用料がかかります。1万円以下なら110円、1万円を超えると220円(税込)です。

金額が大きくても小さくても1回ごとにかかるので、少額を何度も引き出すと割高になります。

現地ATMの手数料

見落とされやすいのが、ATMを置いている現地の銀行が取る手数料です。楽天カードも「ご利用されるATMによって別途手数料が発生する場合があります」と案内しています。

国や銀行によって、かからない場合も数百円相当かかる場合もあります。タイの具体的な金額は、後の章で数字を出しました。

両替・デビットカードと比べた向き不向き

海外キャッシングは、短い期間で返せる少し多めの現金を用意するのに向いています。長く住むなら、現地口座とデビットカードの組み合わせに移るのが基本です。

現地通貨の手に入れ方の比較(2026年9月時点)

方法向く場面コストの出方注意点
海外キャッシング到着直後・短期滞在利息(日割り)+ATM利用料+現地手数料返済まで利息が積み上がる
日本での両替少額を先に持っていく両替レートの差持ち歩く現金が増える
現地の両替所大きな額を一度に両替レートの差店ごとにレートが違う
デビットカード数か月以上の滞在為替の差+現地手数料口座残高の範囲で使う
現地の銀行口座1年以上の移住送金手数料在留資格の書類を求められることが多い

両替より安くなるのは「早く返すとき」

JCBの公式サイトは、1,000ドルを用意する場合のシミュレーションを載せています。1ドル=150円、両替所のレートを153円、金利18.00%とした例です。

この例では、キャッシングが利息1,775円とATM手数料220円で合計151,995円、両替は153,000円でした。利息は日数に比例するので、返済までが長いと差は縮みます。

移住者は「つなぎ」として使う

移住の直後は、現地の銀行口座がすぐには作れないことが多いです。口座ができるまでの数週間から数か月を、キャッシングでつなぐ使い方が現実的です。

口座ができてからの生活費は、日本からの送金と現地のデビットカードで回す形に移ります。送金の方法は海外送金の比較(Wise・Revolut・銀行送金の使い分け)で、日本側の口座とカードの残し方は海外移住で日本の銀行口座・クレジットカードはどうなるかにまとめました。

到着直後の現金は、キャッシング枠のあるカードが1枚あると両替所を探さずに済みます。楽天カードは年会費無料で、海外キャッシングは実質年率18.0%・日割りの利息です。

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タイのATM手数料は1回250〜350バーツ

タイの銀行ATMでは、海外のカードで引き出すと1回あたり250〜350バーツの手数料がかかります。カシコン銀行の手数料表では、国際ブランドによって金額が違います。

カシコン銀行ATM(K-ATM)で海外のクレジットカードを使うときの手数料(2026年9月22日適用)

国際ブランド1回あたりの手数料
Visa250バーツ
銀聯(China UnionPay)250バーツ
Mastercard350バーツ

同じ金額を引き出しても、MastercardはVisaより1回100バーツ高い計算です。ほかの銀行のATMでも手数料は画面に表示されるので、確定する前に金額を確かめてください。

定額だから「まとめて引き出す」ほうが安い

現地手数料もカード会社のATM利用料も、1回ごとの定額です。同じ額を引き出すなら、回数を減らすほど手数料の合計は下がります。

10,000バーツを引き出す例で計算しました。1バーツ=4.5円と仮定し、楽天カードで7日後に繰り上げ返済した場合です。

10,000バーツを引き出して7日後に返す場合(1バーツ=4.5円と仮定・Visa)

引き出し方利息カード会社のATM利用料現地手数料合計
1回で10,000バーツ155円220円1,125円1,500円
5,000バーツを2回155円440円2,250円2,845円

利息は借りた総額と日数で決まるので、回数を変えても同じです。差が出るのは定額の手数料だけで、2回に分けると1,345円多くかかります。

カード会社の換算レートによる差はこの表に含めていません。為替の水準によって円の金額は変わります。

10,000バーツを引き出したときの手数料(1バーツ=4.5円と仮定)

Visa・7日後に返済
利息
155円
ATM利用料
220円
現地手数料
250バーツ=1,125円
合計
1,500円
Mastercard・30日後に返済
利息
666円
ATM利用料
220円
現地手数料
350バーツ=1,575円
合計
2,461円

図:ブランドと返済日だけで、同じ引き出しでも約1,000円の差が出る(楽天カード・実質年率18.0%で計算)

引き出す額は「持ち歩ける額」まで

まとめて引き出すほど安いとはいえ、大金を持ち歩くのは別のリスクになるので注意してください。1回の上限額もATMによって違います。

家賃や大きな支払いは振込やカード決済で済ませ、現金は日々の支払いに要る分だけを引き出すのが無理のない線です。

海外ATMでのキャッシングのやり方

やり方は、キャッシング枠と暗証番号を出国前に用意し、ATMで「WITHDRAWAL」と「CREDIT CARD」を選ぶと引き出せます。

出国前に準備すること

楽天カードの案内では、海外キャッシングにはキャッシングの利用可能枠とカードの暗証番号が必要です。枠の設定には審査があるため、出発の直前ではなく余裕を持って申し込みます。

  • キャッシング枠が設定されているか、会員ページで確かめる
  • カードの暗証番号(4桁)を覚えているか確かめる
  • 繰り上げ返済の申し込み方法を控えておく
  • カード裏面の国際ブランドのマーク(Visa・Mastercardなど)を確かめる

ATMでの操作手順

JCBの公式サイトが案内している手順は、次のとおりです。画面の表記はATMによって多少違います。

  1. カードを入れる
  2. 暗証番号(4桁)を押し「ENTER」または「YES」を押す
  3. 「WITHDRAWAL」(または「CASH ADVANCE」)を選ぶ
  4. 「CREDIT CARD」を選ぶ
  5. 金額を選び「ENTER」または「YES」を押す
  6. 現金を受け取る
  7. カードと利用明細を受け取る

「SAVINGS」や「CHECKING」を選ぶと、口座からの引き出しとして扱われ、うまくいきません。クレジットカードで借りるときは「CREDIT」を選びます。

円での精算を勧められたら現地通貨を選ぶ

ATMによっては、その場で日本円に換算して精算するかどうかを選ぶ画面が出ます。このときのレートを決めるのは、ATMを置く側です。

現地通貨での精算を選ぶと、カード会社の換算レートで精算されます。画面に表示される円の金額と、現地通貨の金額を見比べてから決めてください。

繰り上げ返済で利息を減らす

利息は日割りなので、早く返すほど減ります。引き落とし日を待たずに返すのが、手数料を下げるいちばん効く方法です。

10,000バーツ(45,000円と仮定)を借りたときの利息(実質年率18.0%)

返済までの日数利息
7日155円
14日311円
30日666円
50日1,110円

利用日によっては、翌月の引き落とし日まで1か月半以上空くこともあります。7日で返せば、50日後の返済に比べて利息はおよそ7分の1です。

楽天カードの繰り上げ返済

楽天カードは、チャットサポートで、通常の引落日より前に全額または一部の返済を申し込めると案内しています。案内された口座へ振り込む形です。

日本の口座のネットバンキングが海外から使えれば、現地にいながら振り込めます。現地に着いたら、引き出した日に申し込みまで済ませておくと忘れません。

よくある質問

Q1:海外キャッシングと両替はどちらが得ですか

早く返せるならキャッシングが有利な場面が多いです。JCBのシミュレーション(1,000ドル・金利18.00%)では、キャッシング151,995円に対し両替153,000円でした。返済までの日数が長いと差は縮みます。

Q2:タイのATMで手数料がかからない方法はありますか

海外のカードで銀行ATMを使う限り、1回ごとの手数料はかかると考えておくのが安全です。カシコン銀行の手数料表ではVisa 250バーツ、Mastercard 350バーツでした。回数を減らすことと、ブランドの選び方で合計を抑えられます。

Q3:海外キャッシングの利息はいくらになりますか

楽天カードは実質年率18.0%の日割りです。45,000円を借りた場合、7日で155円、30日で666円になります。

Q4:キャッシング枠がないカードでも海外で現金を引き出せますか

クレジットカードのキャッシングはできません。枠の設定には審査があるため、出国前に会員ページで申し込んでおきます。デビットカードであれば、口座残高の範囲で引き出すことは可能です。

Q5:海外に住んだ後も日本のクレジットカードは使えますか

カード会社の規約によって扱いが違います。非居住者になった後の住所変更や引き落とし口座の維持が条件になることが多いため、出国前に確かめておいてください。

Q6:ATMでMastercardとVisaのどちらを使うべきですか

タイのカシコン銀行ATMでは、Visaが1回250バーツ、Mastercardが350バーツでした。両方持っているなら、引き出しにはVisaを使うと1回100バーツ安く済みます。

まとめ:まとめて引き出し、早めに返す

この記事のまとめ

  • 手数料は利息・カード会社のATM利用料・現地ATMの手数料の3つ
  • 楽天カードは実質年率18.0%の日割り、ATM利用料は110円か220円
  • タイの銀行ATMの現地手数料は1回250〜350バーツ
  • 定額の手数料は回数に比例するので、まとめて引き出す
  • 引き出した日に繰り上げ返済を申し込むと利息が小さく済む
  • 長く住むなら現地口座ができるまでのつなぎとして使う

海外キャッシングは、使い方しだいで両替より安くも高くもなります。差がつくのは、引き出す回数と返すまでの日数です。

出国前にキャッシング枠と暗証番号を確かめておけば、到着した日から現地通貨を用意できます。

キャッシング枠の設定には審査があるため、出発の直前ではなく早めの準備が安心です。楽天カードは年会費無料で、日本の住所と引落口座があるうちなら通常どおり申し込めます。

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※本記事は各カード会社・銀行の公式情報をもとに整理したものです(2026年9月29日確認)。金利・手数料・ATMの条件は変更される場合があり、円換算の金額は仮定の為替レートによる試算です。キャッシングは借り入れのため、返済計画を立てたうえでご利用ください。最新の条件は各カード会社・銀行の公式情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

Hiranoです。海外移住とビザ申請をサポートする会社で4年間、タイ・マレーシア・フィリピンへ移る方の手続きを補佐してきました。担当した申請は100件を超えます。

退職後は自分自身もタイに2年住み、バンコクとチェンマイでビザの更新や現地の銀行口座開設、毎月の生活費のやりくりを一通り経験しました。書類を代わりに整える側と、実際に現地で暮らす側。両方を通ると、パンフレットには載らない落とし穴が見えてきます。ビザの条件や税制は短い期間でも変わるので、このサイトの情報を出発点にしつつ、申請前には必ず大使館や入国管理局の最新情報をご確認ください。東南アジア移住の実務を、なるべく具体的にお伝えします。

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